Dental Column

歯科コラム

「インプラントが困難な場合」

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最新の画期的な治療法であるインプラントですが、残念ながら困難なケースも多々見受けられます。全身的な疾患をお持ちの方や、骨が再生できないほど減ってしまっている場合などです。

一般的に、骨が不足している場合には、骨造成(骨を増やす処置)を行い、インプラントを行うのに十分な骨を回復させる方法がとられます。これに関しては別のコラムでお話ししますね。ここでは、全身的な要因、局所的な要因について、まとめておきます。

■全身的な要因について

• 重度の糖尿病
口腔内には、多くの雑菌が存在しています。
糖尿病の方は細菌の感染に弱く、とくに進行した糖尿病の場合は、歯が感染して歯周病になる確率が高まります。
歯を支える歯周組織に炎症を起こす歯周病は、重度になると、インプラントの土台ともいえる骨にまで影響を及ぼす場合があるので、適切な治療を行う必要があります。
糖尿病の患者さんが、インプラントを行う場合は、血糖値を低くコントロールする必要があります。
良好に血糖値がコントロールされている場合は、インプラントは可能です。

• 重度の腎臓病
重度の腎臓病の場合には、免疫が低下して傷が治りにくく、骨との結合が難しい場合があります。
人工透析を行っていて、血液の流れを良くする薬を服用されている場合も、外科処置の後の止血が困難になる可能性があります。
インプラントが可能かどうか、主治医の先生ご相談の上で判断する必要があります。

• 重度の肝臓病
重度の肝疾患がある場合、血液が止まりにくくなる可能性がありますので、インプラントが可能かどうか、主治医の先生にご相談下さい。

• 骨粗鬆症
骨粗鬆症の場合、増骨術を併用することで、インプラントが可能な場合もあります。
骨の量(幅、厚み)や状態によって、治療が可能かどうかが異なってきますので、専門医にご相談下さい。

• 喫煙によるリスク
喫煙習慣もリスクを高めます。喫煙が、歯周病に対する免疫力を低下させてしまうからです。
血液中に入ったニコチンは、白血球の貧食作用を低下させ、血管を収縮させます。
口腔内の血管は、極めて細いため、血流が阻害されやすいので、収縮すると白血球が行き届かなくなります。
そのため、口腔内に細菌が増殖しやすくなります。
喫煙は歯周病のリスク要因となりますので、健康な歯のためにも、インプラントのためにも、控えて頂く事をおすすめ致します。


■口腔内の要因について

• 歯周病
歯周病は歯槽膿漏とも呼ばれる疾患で、歯周組織に炎症を起こし、徐々に破壊してしまう病気です。歯がぐらぐらになって抜けてしまうのは、加齢のせいではなく、歯周病のせいであることが多いです。
歯を支える土台となる部分に炎症を起こす疾患のため、歯周病の治療を行い、歯周組織の状態を整えてから、インプラントを行いましょう。

• ブラキシズム
ブラキシズムとは、咬合神経症とも呼ばれ、無意識のうちに極度に歯をすり合わせたり、噛み締めたりする、機能性咬合習癖の一つです。
肩こり、歯の破折、睡眠障害、補綴物の脱落、クリッキングなど顎関節の症状、歯の動揺、重篤な歯周炎の進行などの原因となります。
また、不定愁訴を訴える方、歯の痛み(自発痛や打診痛)が消えない方においても、ブラキシズムが関与している場合があります。
ブラキシズムには3つの要素があり、歯をすり合わせるグラインディング、食いしばるクレンチング、上下の歯をカチカチと小刻みに接触させるタッピングがあります。
強すぎる咬合癖が原因で、歯周組織にダメージを与え、健康な歯でさえ失う場合がありますので、ブラキシズムの傾向が顕著な場合には、注意が必要です。


インプラントは埋入の際にオペが必要なので、血が止まりにくい方、免疫力が極度に低下している方等、外科処置が困難な要素をお持ちの方の場合は、治療が行えない場合もあります。 インプラントを行う前には、お口だけでなく、全身の状態を含めて、専門医にご相談下さい。

「禁煙のススメ」

ここでは、禁煙のために何が良いのか、調べてみたのでご紹介致します。


・減煙よりも、断煙の方が止めやすい
・ニコチンガムをつかって禁煙をする(医師の処方箋が必要)
・タバコ切れの時には、冷たい水や熱いお茶などを少しずつ口を潤すように飲んでみる
・深呼吸をする
・体を動かしてみる
・歯を磨く
・野菜を食べる


色々と出て来ました。
私自身は喫煙したことがないので、禁煙の辛さはわかりませんが、まわりの話を聞くと、相当大変なもののようです。
しかし、ニコチンから解放されると、食事の味がおいしく感じ、胃の調子が良くなるそうです。多くの人は、そのせいで、体重増加を招くケースもあるようです。
その分、運動をして健康な生活にシフトするのも良いでしょう。

インプラントや抜歯など、外科処置の治り方も、喫煙者の方はなかなか治癒が遅いケースも多くあります。また、歯周病のひどい方は、喫煙もするし、歯のクリーニングには行かないし、で何年も放置した結果、取り返しのつかない所まで進行している場合もよくあります。

喫煙をされていらっしゃる方は、難しいとは思いますが、是非一度、禁煙にチャレンジしてみてくださいね。

「受動喫煙の被害」

タバコの煙には、主流煙と副流煙の2種類があります。なかでも、副流煙に含まれる有害物質は、主流煙に比べて有害物質が多く含まれています。

また、あるデータによれば、喫煙する夫を持つ妻が肺がんで志望する割合は、夫が吸わない場合に比べ、1.6〜2.1倍も高くなっています。また、母親が喫煙をする場合は、子供に対しての影響が大きく、ぜんそくや肺炎などの呼吸器系の疾患リスクが上がります。

このように、喫煙者だけでなく周りいる人にまで影響を及ぼす喫煙は、やはり好ましいものではないと思います。

百害あって一利無し、ですね。。

「メラニンと喫煙の関係」


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少し、インパクトのある写真でびっくりされている方もいらっしゃるかもしれません。
この方は、長年の喫煙によって歯肉がメラニンの増殖で黒くなってしまった方です。

メラニンの増殖は、歯肉だけでなく、皮膚でも起こります。タバコに含まれるニコチンの血管収縮作用は皮膚の毛細血管の血流を悪化します。その結果、皮膚は慢性の栄養失調となり、シミやしわが増えます。
歯肉でも、同じようなことが起きているため、歯肉の毛細血管も収縮のために炎症が現れにくいので歯周病の悪化が気付きにくかったり、また、血中のビタミンCはメラニン色素の代謝に関係する為、メラニンが増殖し、歯肉が黒くなってしまうのです。

最も、写真の方はメラニンの増殖が著しいため濃いですが、個人差もあって、うすく黒ずむ方、反応がキツくでて濃くなる方など様々です。

当院では、このようなメラニンの増殖によって歯肉が黒くなった方に、「歯肉漂白」を行っています。
数回の歯肉ピーリングによって、新しい歯肉を再生させることで、ピンク色の歯肉を取り戻す方法です。
気になられている方は、お問い合わせ下さい。

「妊娠・出産と喫煙」

喫煙率を男女差で比較した場合、男のほうが喫煙率が高いですが、20〜30代の女性の喫煙率は増加傾向にあります。妊娠・出産に適した時期に喫煙をしていると、女性ならではの妊娠・出産に大きな影響を及ぼします。


喫煙している妊婦は、非喫煙の妊婦に比べ、低体重出生時・早産・妊娠合併症の発症率が高いことは明らかです。
妊婦と胎児は、胎盤でつながっており、血液供給もそこから行われます。タバコに含まれるニコチンの作用により、胎盤の血管が収縮し、血流障害が起こります。そして、一酸化炭素がヘモグロビンと結合してしまうため、結果、胎児への酸素供給量が少なくなり、胎児は十分に成長することが出来なくなります。
このような胎児は、平均200g体重が少ないというデータもあり、また、低体重児の発症率は約2倍とも言われています。


また、出産後も喫煙したまま母乳を与えている場合は、ニコチンが母乳のなかにも分泌されるため、新生児がよく眠らない、下痢をする、嘔吐や頻脈など、ニコチン中毒の症状を訴えることもあるそうです。

やはり、新しい命を守るためにも、女性の喫煙は特に避けて頂きたいところです。

「タバコの3大有害成分」

タバコに含まれている、ニコチン、タール、一酸化炭素。これらが何故、有害とされるのか。詳しく見て行きましょう。

ニコチン
喫煙によって体内に吸い込まれるニコチンの量は、タバコ1本の中に1〜3mg。
ニコチンの経口致死量は、体重1kgあたり、約1mg。
つまり、タバコ1本を乳幼児などが誤って食べてしまった場合、死に至る可能性があります。
そして、ニコチンは血管収縮作用がありますので、血液の流れが悪くなります。
結果、動脈硬化の促進を始めとし、心筋梗塞や狭心症などの虚血性心疾患のリスクが高まります。

タール
タールには発がん性物質が含まれています。
タバコ1本に含まれるタールの量は、およそ5〜15mg
例えば、1日に20本喫煙する人の場合は、1年でコップ半分くらいの量(40〜11mgのタール)になります。
癌は、遺伝子だという説もありますが、喫煙者に肺がんや舌ガンなどの患者さんが多いのもデータとして事実です。

一酸化炭素
一酸化炭素は赤血球中のヘモグロビンと結びついて、その本来の働き(体中に酸素を運搬するという働き)を阻害します。結果、慢性的に脳細胞や全身の細胞を酸素欠乏状態にします。そうなると、ニコチンの血管収縮作用に加えて冠状動脈や脳動脈の硬化につながってしまいます。

「タバコによる弊害」

最近は、禁煙エリアがあちらこちらで増えて来たとは言え、なかなか喫煙者が減らないのも現状です。また、女性の喫煙者も最近では増加傾向にあるとか・・

喫煙によって、肺がんや胃がんになる人が多いと言うのはどこかでお耳にされている方も多いことでしょう。しかし、全身疾患だけでなく、お口への弊害もかなり多くあるのです。
ここでは、喫煙による弊害を少し挙げてみましょう。

1、歯の着色
 ステインと呼ばれる着色は、タバコに含まれるタールなどが原因で歯の表面に沈着していきます。これらは、見た目だけでなく、歯の表面をデコボコにするため、歯の汚れをさらに付着しやすい環境を作ってしまいます。

2、歯周病の進行
 汚れが付着しやすい環境の喫煙者のお口の中は、歯磨きで除去しきらないうちに、やがて歯石へと変化します。歯石になってしまうと、お家での歯ブラシでは除去できません。
 また、タバコに含まれるニコチン、アクロレイン、シアン化物が原因となって、口腔内の免疫環境はその機能を低下してしまいます。
 結果、たまりがちになってしまった汚れに対する防御反応が低下し、歯周病は進行してしまうのです。

3、口臭の悪化
 そうして、口腔内環境が悪化してしまったお口の中は、タバコ臭さとともに、歯周病による口臭も原因となってさらに悪化してしまうのです。

4、治癒の遅延
 タバコによる免疫機能の低下は、傷の治りも遅くしてしまいます。つまり、抜歯や外科的処置のあとの組織の治癒も遅くなってしまいます。
 ですので、インプラントをされる方には出来る限りの禁煙をお願いしています。

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