「指しゃぶりのお話」

2007/09/20

指しゃぶりは、ずっと続けていると、上の前歯が出っ歯になってしまいます。なぜなら、日中、指が口の中にあり、また吸う力が骨の成長を前へ前へと促してしまうため、骨や、骨と一緒に歯も前へと出てしまうのです。

生後3ヶ月頃から始まる指しゃぶりは、「これが指なんだ!」「これはどんなものかな?」と言った、成長過程に必要な行為として有用です。しかし、いつまでたっても指しゃぶりをやめない子供も中には居ます。

ある大学の3歳児検診での指しゃぶりの有無を尋ねた調査結果では、全体の15%が指しゃぶりをしているとの報告がありました。つまり、3歳前後までは、なんらかの形で指しゃぶりをしている子供が多いと言う訳です。

結果からお話しすると、遅くても3歳までには指しゃぶりの癖を取るように努力しましょう!ということです。

永久歯の歯列へ、大きく影響するのは5歳をすぎてもまだ指しゃぶりをしている子供さんです。
その場合は早急に指しゃぶりを辞めさせる必要があります。


■4〜5歳児の指しゃぶりの辞めさせ方
この頃まで続けている子は、なかなか辞めさせるのが困難です。無理矢理辞めさせようとしても、それがかえって逆効果になってしまうこともあります。指はしゃぶらなくなったけど、タオルやおもちゃをしゃぶりだした・・ これもよくあるパターンです。

子供さんが、いつ指しゃぶりをするのかをじっと観察してみてください。
お腹がすきだしたら、寝る前になったら・・子供によって様々です。寂しくて、など、精神的な原因による場合もあります。

子供の精神的な問題、情緒の発達等、そのような観点から考えた場合、無理に辞めさせることが子供にとって最善策かは、意見の異なる所ですが、歯科の観点からすると、将来的に歯並びが悪化する可能性があるので、出来れば3歳までには指しゃぶりも卒業して頂けたらとは思います。

最終的に、色んな情報をもとに、子供にとってベストな方法を選択してくださいね。

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